top of page
  • 原翔太朗

好調名古屋グランパス~エースの入れ替えで想定される攻撃の変化~


 昨シーズン8位という悔しい結果を経た長谷川健太監督率いる名古屋グランパスは、今シーズンは第23節終了時点で3位としっかりと成長を見せている。


 クラブ創設30周年の昨シーズンに、ガンバ大阪を優勝に導くなど数クラブで指揮を執ってきた長谷川監督が就任し、50得点という目標を掲げながら、結果的にリーグワースト2位の30得点と物足りない結果に終わってしまった。



 さらに、ハードワークで名古屋の中盤を支えてくれたレオ・シルバも祖国ブラジルで現役生活最後のシーズンを過ごすことを選び、長くにわたって共に戦うのではと期待していたチームやサポーターは驚きの思いを持っていた方もいただろう。


 だが、浦和レッズからキャスパー・ユンカーを獲得し、本職をセンターフォワードとするプレーヤーがいなかった名古屋において、フロントはこれ以上ない補強を行なってくれた。


 ユンカーは、長身でありながら前線からのプレスにも迫力があり、カウンターからのゴールを得意としていて、長身からのポストプレーだけでなく自身のドリブルで突破し自らゴールを決めることができるプレーヤーである。


 サイド攻撃を得意としている上、固い守備に定評がある名古屋においてはユンカーほど戦術にハマるタレントは他にいないのではと思うほどの人材であり、フロントはしっかりと弱点を補う補強を行ってくれた。



 昨シーズン途中から獲得した永井謙佑と、背番号10で昨シーズンはチームトップの8ゴール5アシストとチーム総得点数に対し50%近い関与率を見せたマテウス・カストロと、ユンカーの前線でトライアングルを結成し、縦に早いスピーディーな攻撃で序盤からスタートダッシュを決めて見せた。


 更に最終ラインは、危機管理能力が高くリベロとして最終ラインを引っ張っている元日本代表の中谷進之介や、今年日本代表に初招集された長身センターバックの藤井陽也に加え、正確なロングパスが持ち味のレフティー丸山祐市とタレントが揃っており、有無を言わせない堅守を誇っている。


 そして、6シーズンにも渡り名古屋のゴールマウスを守ってきたオーストラリア代表のミッチェル・ランゲラックは、Jリーグの連続無失点記録を保持するほどのセービング力で今シーズンもチームの危機を何度も救ってくれている。



 だが、攻撃を引っ張ってくれていたマテウスがサウジアラビアに移籍となり、代わりにサンフレッチェ広島から地元出身で前回日本代表に招集された森島司を獲得した。


 それにより、攻撃にどのような影響が生まれるのか期待したいが、少し不安になる気持ちもある中で迎えた第23節の鹿島アントラーズ戦では、森島に対し移籍したばかりとは思えないほどの違和感がなく、今後の試合に期待をもたらせてくれる動きを見せてくれた。


 今まで、マテウスがいると屈強なフィジカルと圧倒的な突破力から多少パスが崩れても「マテウスなら・・・」という信頼を味方からもたらせてくれる存在であったが、森島は自分が目立つよりも相手を生かすプレーが得意なプレーヤーである。



 そんな森島のプレースタイルが生きるフォワードが今シーズンの名古屋には多く揃っており、ユンカーを始め、永井や前田直輝、森下龍矢も圧倒的な運動量を活かしディフェンスが届かないギリギリのパスにも対応することができ、森島の強みであるパス能力を最大限に引き出すことができるのではないだろうか。


 スピードを活かした突破力と、遠くからでも狙えるほどのシュートレンジの広さからの得点力が持ち味のマテウスに対し、森島はパスセンスの高さからセンタリングやスルーパスで周りの選手を生かす司令塔タイプとタイプが違うため、今後名古屋の攻撃スタイルの変化には注目をしていきたい。


 だが、ユンカーがサウジアラビアへの移籍が噂されており、決して落ち着ける状況ではないが、優勝が狙える位置だからこそ、エースのユンカーは決して手放すことはできない。


 今後の名古屋の戦いだけでなく、移籍事情についても注目していきたい。



 このウェブサイトは株式会社WASABIZによって運営されています。無断複製、転載を禁止します。


 

Commentaires


bottom of page