4年に1度の大舞台のワールドカップで、日本は世界を驚かす歴史的な勝利を成し遂げた。
その結果、日本がドイツ、スペインを上回りグループリーグ1位で決勝トーナメント進出を決めた。
三苫のゴールラインギリギリでスライディングでボールを残しながらの決勝アシストや、堂安の強烈なミドルシュートなどもチームを救ってくれるプレーであったが、そのプレーが勝利につながるまでに無敵艦隊の攻撃陣を抑えるために、森保監督はさまざまな戦略を立てていた。
そんな勝利のポイントとなった要素を2点挙げたい。
日本代表はどこまでいける?
0%優勝
0%準優勝
0%ベスト4
0%ベスト8
1. 数的優位を作り出す守備構築
東京オリンピック準決勝のスペイン戦では、日本はスペインに対し1vs2や2vs3など数的優位を作り出され、ボールを奪われるといったシーンが目につき、スペインに対しほとんど何もできずベスト4で敗退という悔しい結果に終わった。
そんな数的優位を今度は日本が仕掛け、見事スペイン攻撃陣をシャットアウトすることができ、スペイン相手に1失点と守り抜くことができた。
日本守備陣は、サイドにボールを振るように体を中央側に背中を向けディフェンスをすることでパス方向を限定することができ、次の展開の予測をしやすくすることができた。
また、サイドラインも味方につけ相手がボールを持ったとしても、狭いスペースで突破しなければいけなくなるため、スペインの選手は窮屈なプレーを余儀なくされた。
そして何よりすごいのが、この戦術を90分間通して11人全員がポジションをずらさず約束事を徹底してプレスを仕掛けることができたことである。
そのため、スペイン攻撃陣はパスを回されているような展開が続いており、スペインが78%のボール支配率を誇りながらも、シュートが14本と保持率の割には少なく、5本しか枠内に飛ばさなかったということは無理してシュートを打った回数が多く、スペインらしい形を構築することができなかったことを表している。
この戦術は鎌田大地所属のフランクフルトがバルセロナに勝った戦術であり、スペインほどレベルの高いポゼッションサッカーを展開するチームに対しての対抗策として非常に有効であることを日本は証明した。
2. 前田大然の脅威的なスプリント数
ワントップとしてスタメンプレーヤーに名を連ねた前田大然が、62分間の出場時間にも関わらず、なんと62回のスプリント数を記録というなんとも信じ難い数字をこのスペイン戦で記録した。
ワントップとして一番最初にプレッシャーをかけにいく選手である上、相手攻撃の方向を限定する役割を担っているため、ただ走るだけでなくスペイン攻撃がどのように守ると嫌がるだろうというところを考えながら記録した数字だ。
J1横浜FM時代にも1試合64回という人間業とは思えない数字を残したこともあるが、この数字は90分近い出場時間で記録した数字であるため、日本の決勝トーナメント進出がかかる大一番で、前田自身の限界を突破したことにもなる。
そして堂安の同点ゴールも前田のGKへのプレッシャーから奪ったことから始まったため、前田の前線からの激しいプレッシャーは間違いなくスペインの選手を嫌がらせることに成功した。
上記のことを約束事として選手全員が90分間フルで守り抜いたことから、今試合の逆転勝利が生まれ、日本の世界が驚く奇跡的な勝利を果たすことに成功した。
日本の快進撃は、間違いなく日本人に夢を見させており、当初は批判殺到であった森保ジャパンであったが、今は日本中が注目し熱狂的な応援をカタールの地に届けている。
過去最高記録のベスト16を突破してくることを期待しているし、夢物語ではなくしっかりと戦術を構築しピッチ上で実施することで、勝利という結果を届けてくれる期待感が今の日本代表にはある。
ぜひ日本中がさらに熱狂する快進撃を、森保ジャパンには魅せていただきたい。
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